人間存在たる証明の

アーサー王は聖杯を求めた。
エジソンは来世を信じた。
涼宮ハルヒは未来人と宇宙人と超能力者以外は必要ないと言った。


歴史上人類はなべてあり得ないと言われるものを追い求める。魑魅魍魎に妖怪変化、そのような類はいつの時代でも話題に上る。しかし伝説は伝説である。見つからないものはないのである。我々現代科学者はそれを信じて疑わない。そう思っていた。


「いや、日本にもメイドさんはいるって」
さすがもちくん。今日も冴えてますね。
「だってその語彙が意味を持つということはそこにあるってことだよ。それが人間存在たる証明の」
とまでは言わなかったが、そんなことを言っていた。しかしなのび太くん。
「いるよー。侍だっているし」
初耳だ。このご時世に。
「就職だってするよ」
俺は新宿でも渋谷でもまだ見かけたことがない。この間の東京駅でも。
「面接だって有利だし」
いいんですか?九頭龍閃しちゃいますよ?
「履歴書だってばっちりですよ」
特技は九頭龍閃。キャラクターシートを作るとファーストクラスは『課長』、セカンドクラスは『侍』だな。技能欄は『書類作成』に始まり『人事』『電話受け』に続き『九頭龍閃』。
「まあお待ちなさいって」
そして彼が出した答えがこちら(→こちら)。この件に関しては後日レポートにでもまとめて提出していただければと思う。