白と黒の悪魔
学校からの帰り道というのは、どうも意味のない会話になりがちです。
「だからさあ、パンダは魔閃光うてるんだって」
「嘘だろ。あんなにモコモコの腕でどうやって打つんだよ」
「目からビームも出る」
「まじで!?パンダってこえぇ!!」
「あの腹に詰まっているのは夢でも希望でも、ましてや筋肉などの類でもない。そこに詰まっているのは借金だ」
「(魔閃光まで打てるのに?)へぇー、パンダの中の人も大変だな」
「ああ。なにしろ飛べないパンダはただの豚だからな」
「(魔閃光まで打てるのに?)じゃあ、上野のパンダは豚?」
「いや」
「とぶの?」
「ああ」
「・・・それはだまされてるよ」
「そんなことはないよ」
「いや。おれもだまされたことあるからわかるよ」
「どんなふうに?」
「昔、小学校の先生に『メンマは割り箸をしょうゆにつけた物だ』って教えられたよ」
「・・・それにだまされたの?」
「そのうえ『かんぴょうなら砂糖醤油に漬けるんだ』って言われた」
「信じる方が難しい」
「まあだまされている間は自分ではわからないものだよ」
「なるほど。じゃあ今日の教訓は?」
「割れない割り箸はただの箸だ」
「それもおかしいだろ」
何事も自分の目で確かめるまでは安易に信じちゃダメですね。ちなみに正しいメンマの作り方はこちら。竹で作るみたいですね。
割り箸と大して変わらない気がするのは俺だけではないだろう。